聖書入門講座 第六章 クリスチャンの倫理

聖書

クリスチャンの信仰の成熟は、自分の生活を通して証明させなければなりません。

イエスを信じているからといって、一晩で完全なものには成り得ません。

ですから、聖徒は日々、聖霊さまの助けによって生活が変わるように努力しなければなりません。

第六章 クリスチャンの倫理

私たちは神様の恵みによって価無しに救われましたが、成熟したクリスチャンになるためには、神様の戒めと教えに従って生きて行かなければなりません。

ここでは、神様の民のための生活倫理を教えてくれる十戒(古い教え)と、新しい戒めの実践を探ってみることにしましょう。

第六章 第1課 【十戒】

第1、あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。

第2、あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない。

第3、あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。

第4、安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。

第5、あなたの父と母を敬え。

第6、殺してはならない。

第7、姦淫してはならない。

第8、盗んではならない。

第9、あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。

第10、あなたの隣人の家(人、所有物)を欲しがってはならない。
(出エジプト記20:3~17)

◎ 十戒の内容

1.十戒は神様が選ばれた民、イスラエルに直接与えてくださった律法です。

[モーセはそこに、四十日四十夜、主とともにいた。彼はパンも食べず、水も飲まなかった。そして、彼は石の板に契約のことば、十のことばを書きしるした。]
(出34:28)

2.第1戒から第4戒までは、神様に対する責任の条項で、第5戒から第10戒までは隣人に対する責任条項です。

3.十戒の根本精神は神様の愛であって、今日の私たちにも適用されます。

[そこで、イエスは彼に言われた。「『心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。』これがたいせつな第一の戒めです。『あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。』という第二の戒めも、それと同じようにたいせつです。]
(マタイ22:37~39)

◎ 十戒をくださった目的

1.私達が罪を悟り、キリストの御前に進み出ることを可能にするためです。

[さて、私たちは、律法の言うことはみな、律法の下にある人々に対して言われていることを知っています。それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです。なぜなら、律法を行なうことによっては、だれひとり神の前に義と認められないからです。律法によっては、かえって罪の意識が生じるのです。]
(ロマ3:19~20)

2.十戒をきちんと守る人々に祝福を与えてくださるためです。

[見よ。私は、確かにきょう、あなたの前にいのちと幸い、死とわざわいを置く。私が、きょう、あなたに、あなたの神、主を愛し、主の道に歩み、主の命令とおきてと定めとを守るように命じるからである。確かに、あなたは生きて、その数はふえる。あなたの神、主は、あなたが、はいって行って、所有しようとしている地で、あなたを祝福される。]
(申30:15~16)

 

第六章 第2課 【新しい戒め】

◎ 新しい戒め

[あなたがたに新しい戒めを与えましょう。あなたがたは互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、そのように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。もしあなたがたの互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるのです。]
(ヨハ13:34~35)

◎ 新しい戒めの意味

人間は、誰も神様の戒めをすべて守ることはできません。

けれども、イエスさまが十字架の愛で律法を完成し、聖霊さまを通してその愛を注いでくださることによって、私たちに新しい戒めを守りなさいと命じられました。

[この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。]
(ロマ5:5)

◎ 愛の実践

1.神様を愛しましょう。

私たちを造り、救い、支えてくださる神様を愛し、御言葉を守りましょう。

[もし、あなたがたがわたしの戒めを守るなら、あなたがたはわたしの愛にとどまるのです。それは、わたしがわたしの父の戒めを守って、わたしの父の愛の中にとどまっているのと同じです。]
(ヨハ15:10)

 * 神様を愛する方法
   ① 神様に感謝する
   ② 神様を賛美する
   ③ 神様の御旨に従順する
   ④ 神様に献身する

2.隣人を愛しましょう。

神様の愛で隣人を愛しましょう。
言葉と口先だけの愛ではなく、実際の行動で愛さなければなりません。

[私の兄弟たち。だれかが自分には信仰があると言っても、その人に行ないがないなら、何の役に立ちましょう。そのような信仰がその人を救うことができるでしょうか。もし、兄弟また姉妹のだれかが、着る物がなく、また、毎日の食べ物にもこと欠いているようなときに、あなたがたのうちだれかが、その人たちに、「安心して行きなさい。暖かになり、十分に食べなさい。」と言っても、もしからだに必要な物を与えないなら、何の役に立つでしょう。それと同じように、信仰も、もし行ないがなかったなら、それだけでは、死んだものです。]
(ヤコブ2:14~17)

● 家庭を愛しましょう。

家庭生活を清く保ち、父と母を敬い、子供を愛さなければなりません。

[その後、神である主は仰せられた。「人が、ひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」]
(創2:8)

 

[それゆえ、男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。]
(創2:24)

 

[「あなたの父と母を敬え。」これは第一の戒めであり、約束を伴ったものです。すなわち、「そうしたら、あなたはしあわせになり、地上で長生きする。」という約束です。父たちよ。あなたがたも、子どもをおこらせてはいけません。かえって、主の教育と訓戒によって育てなさい。]
(エペ6:2~4)

● 隣人を愛しましょう。

自らも先に人をもてなし、愛し、敵をも祝福し、祈ってあげる理解と寛容を施さなければなりません。

[愛は隣人に対して害を与えません。それゆえ、愛は律法を全うします。]
(ロマ13:10)

● 国を愛しましょう。

国に対しての義務と責任を果たして、キリストにあって国の律法と秩序をよく守らなければなりません。

[人の立てたすべての制度に、主のゆえに従いなさい。それが主権者である王であっても、また、悪を行なう者を罰し、善を行なう者をほめるように王から遣わされた総督であっても、そうしなさい。というのは、善を行なって、愚かな人々の無知の口を封じることは、神のみこころだからです。あなたがたは自由人として行動しなさい。その自由を、悪の口実に用いないで、神の奴隷として用いなさい。すべての人を敬いなさい。兄弟たちを愛し、神を恐れ、王を尊びなさい。]
(Ⅰペテ2:13~17)

 

♪ Praise Time 賛美 「BECAUSE HE LIVES」をどうぞ
https://youtu.be/yNRku4Jvtbo

 

第六章 第3課 【聖霊の実を結ぶ生活】

聖霊充満なクリスチャンは神様を心から愛し、その御言葉を良く守ろうと励みます。

私たちは聖霊の賜物を通して、教会の徳を高め、聖霊の実を通して成熟した信仰に至るようになります。

◎ 聖霊の実とは何でしょうか。

1.聖徒のうちに内在されるイエスさまの人格の表れです。

聖霊さまが私たちのうちに働いて、私たちの品性がイエスさまの姿に似るようになることです。

[なぜなら、神は、あらかじめ知っておられる人々を、御子のかたちと同じ姿にあらかじめ定められたからです。それは、御子が多くの兄弟たちの中で長子となられるためです。]
(ロマ8:29)

2.聖霊の最も大きい実は愛です。

愛はすべての賜物と奉仕に意味と存在価値を与えます。

[たとい、私が人の異言や、御使いの異言で話しても、愛がないなら、やかましいどらや、うるさいシンバルと同じです。また、たとい私が預言の賜物を持っており、またあらゆる奥義とあらゆる知識とに通じ、また、山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、何の値うちもありません。また、たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。]
(Ⅰコリ13:1~3)

3.聖霊の実を結ぶためにはキリストのうちにいなければなりません。

[ わたしはぶどうの木で、あなたがたは枝です。人がわたしにとどまり、わたしもその人の中にとどまっているなら、そういう人は多くの実を結びます。わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです。だれでも、もしわたしにとどまっていなければ、枝のように投げ捨てられて、枯れます。人々はそれを寄せ集めて火に投げ込むので、それは燃えてしまいます。]
(ヨハ15:5~6)

私たちは常にキリストと交わって、霊の糧を得るために聖霊に頼って従順になるべきです。

◎ 聖霊の9つの実(9フルーツ)

愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制。

[しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。このようなものを禁ずる律法はありません。]
(ガラ5:22~23)

* 聖霊の実は次のように、大きく3つに分けることができます。

  ① 神様と私との関係 ―――― 愛、喜び、平安
  ② 自分と人との関係 ―――― 寛容、親切、善意
  ③ 内的自我との関係 ―――― 誠実、柔和、自制

◎ 聖霊の実を結ぶ生活

1.聖霊の実は、クリスチャンの霊の命の特徴として、 神様に栄光を帰するのがその目的です。

[あなたがたが多くの実を結び、わたしの弟子となることによって、わたしの父は栄光をお受けになるのです。]
(ヨハ15:8)

2.聖霊の実はクリスチャンの生活が確実に聖化していく証拠です。

3.私達が聖霊の実をたくさん結ぶためには、聖霊の中で主と絶えず交わり、日々御言葉に従順な生活を続けなければなりません。

 

♪ Praise Time 賛美 「Holy Are You Lord」をどうぞ
https://youtu.be/1ce86nD1tzM

 

【考えましょう】

1.私たちが神様の子供として神様を愛している証拠は何ですか。

2.隣人を自分と同じように愛するため、私が今できることは何ですか。

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